サマリー
調査の全体像
JILLA本体サイト(jilla.or.jp)とJILLA Gallery(jilla.gallery)の全ページを対象に、定量分析レポート(アクセス解析レポート、広告運用レポート)の所見と実機での目視確認を突き合わせ、課題を抽出しました。抽出した課題は本体サイト67件、Gallery34件の計101件で、全件をGoogleスプレッドシート「課題分析」に集約しています。本レポートには、そこから選定した代表的な課題と、複数の課題を束ねた横断的な改善提案を掲載しています。
課題の分布
本体サイトの課題67件のうち、重要度「高」が32件を占めます。カテゴリー別ではコンテンツ(21件)とUX(18件)に集中しており、情報の受け皿や見せ方といった、日々の運用に近い領域に課題が積み上がっていることがわかります。一方で件数の少ない計測(2件)は、いずれも効果測定の成立を妨げる喫緊の課題であり、件数の少なさと影響の小ささは一致しません。
Galleryの課題34件では、流入(13件)とUX(10件)が中心です。「見つけてもらう」ことが存在意義のサイトで、流入まわりに課題が最も多く積み上がっている状態です。
横断的な改善提案
複数の課題にまたがって横断的な対応が必要になる課題は、大きく分けて次の4つです。それぞれへのご提案も用意しています。
1. 成果を測る物差しがない
入会・問い合わせといった主要CVがGA4で定義されておらず、入会フォームとマイページのサブドメインは計測自体が分断されています。定量分析で観測したフォーム開始-88.7%という異常値の原因究明も、今後の改善施策の効果検証も、このままでは成立しません。
→提案1. 計測基盤の整備
2. 入会までの導線が各所で途切れている
メリット訴求は戻り導線のないLPに分散し、申込ページは読みにくく、フォームは別ドメインで見た目が切り替わります。新規会員獲得という最優先の事業目的に対して、トップから申込完了までの流れが一本の導線として設計されていません。
→提案2. 入会導線の再設計
3. 探されている情報の受け皿がない
サイト内検索の上位キーワード(Adobe特典、健康診断、領収書・住所変更、イベント)に対応する常設ページがなく、検索結果の説明文も制御されていません。利用者が能動的に探しているのに応えられていない状態は、既存会員の満足度と新規の獲得機会の両方を損ねています。
→提案3. 検索流入の受け皿整備
4. Galleryがハブとして機能していない
年間ユーザー4,322人のうち、作家個人サイト・SNS・本体サイトへ進む利用者は約10.8%にとどまります。作品の発見性を狭める実装、単体ページに遷移しない導線、文脈の途切れる問い合わせと、発注者の行動の流れの各段階に構造的な課題があります。
→提案4. Galleryの送客・回遊の再設計
本レポートの読み方
課題は本体サイトとJILLA Galleryに分けて掲載し、各課題ページは「課題の概要」「根拠」「影響」「改善の方向性」の4部構成で記述しています。まず本ページの最重要論点から関心のあるテーマに入り、関連する課題ページで根拠と影響をご確認ください。改善の全体像は改善提案にまとめています。